生活リズムを作ろう

自己管理をする上で「意思力のアウトソーシング」はどこまでやるべきか

2019年2月3日

習慣を仕組みで管理することは意思力を削るかも

また自己管理・習慣作りについてのことを書きます。

今回は本で読んだことではなく、私が自己管理・習慣作りを実践する上で気づいたことです。

結論を述べれば、

  • ツールを使って自己管理・習慣作りすることは、意思力をアウトソーシングしていること
  • いずれは意思力を取り戻していく必要がある

ということです。何のこっちゃ分からないかもしれませんが、ツール頼りの自己管理・習慣作りを続けるのは良いことばかりではないのでは?と思ったので、この気付きについて書きました。

意思力に頼らないように仕組み化するという方向性

私はこれまで、自分でも様々なツールを使って自己管理したり、習慣作りしてきました。

たとえば、時間管理についてはTaskChuteCloudを使ってますし、習慣に関してはルーティンチェック表というGoogleスプレッドシート(Excelみたいなもの)を使って管理しています。

このようなツールを使うのは、

  • 忘れないように行うため
  • 頭の中だけで管理すると余計なリソースが割かれるため
  • 見える化することで管理しやすくなるため
  • 見える化することで「やった感(=心理的な報酬)」が得られるため

などの理由があります。

しかし、理由を一つに絞るなら「仕組み化することで、自分の意思力に頼らずに自己管理したり習慣を作ったりできるため」という理由につきます。

習慣作りに関するビジネス書などでも、さまざまなツールを活用した習慣作りが紹介されていますが、そのほとんどが「仕組み化で意思力に頼らなくする」という方向性では一致しているように思えます。

これは、私も本当に大事なことだと思います。

特に習慣化になれていない人、新しい習慣よりまずは生活リズムを整えたい人など、自己管理や習慣作りの初心者にはとても有効な方法なのです。いわゆる「ライフハック」が好きな人も、多くがこうした仕組み化を志向しているのではないでしょうか。

しかし、私が最近感じているのは、仕組みに頼っていくと自分で自己管理・習慣作りできなくなっていく、自分の意思で自分をコントロールする感覚がなくなるのではないかということです。

仕組み化は意思力のアウトソーシング

習慣を作る上でツールを使う(仕組み化する)ことは、自分の意思力に頼らずに習慣を続けられるようにするためです。

仕組み化とは例えば、TaskChuteCloudのような時間管理ツールを使って1日の流れを管理することであったり、習慣管理アプリで習慣の達成or未達成を管理したりすることです。

こうしたやり方のメリットは、

  • ツールを使えば習慣を管理できるため、自分のアタマの中で考え続ける必要がない
  • 習慣を続けることに使う脳のリソースを、他のこと(考える事など)に使える

といったことがあります。

しかし、これを裏返せば「自分のアタマで考え、意識し続けることを放棄する」ということでもあると思うのです。

実際、私は自己管理や習慣作りのためにいくつかのツールを使っていますが、こうしたツールを使うことで、習慣にしたいことについて、普段はあまり考えなくなりました。

どうでも良い習慣なら良いのですが、剣術の練習や読書、勉強習慣などについては、習慣として行う時間だけ考えれば良いわけではありません。

しかし、生活全般を仕組み化して管理しようとすると「この時間はこれをやる」と決めているため、他の時間帯ではどうしても練習や勉強していることについて考えることが減ってしまうのです。

確かに生活の中で仕事や家事、武道、勉強、ブログ、コーチングなどなどさまざまなことをしているので、常に一つのことを考え続けるのは効率が良くありません。しかし、仕組み化して管理すると「この時間はこれ」という分断が強くなりすぎるというデメリットを感じます。

また、仕組み化に頼ると「何が何でもこれをやり抜く」という意思力を心の中に留め、育てることもイマイチできなくなっていくようにも感じています。

結局、自己管理や習慣作りを「仕組み化」で解決することは、万能ではないのではないかと思います。

こういったことは、あまり習慣化に関する本でも書かれていないことなので、なぜ指摘されることがないのか疑問です。

意思力を自分に取り戻すためには

では、自己管理、習慣作りについてこれからどのように考えていけば良いのか。

私が考えは、以下のように使い分けることです。

  • 物事によって使い分ける
  • 自己管理、習慣作りのフェーズによって使い分ける

順番に解説します。

物事によって使い分ける

仕組み化することは、ダメなことではありません。むしろ「仕事」「家事」「雑務」など、面倒で、細々していて、普段やりたくないと思ってしまうことについては、どんどん仕組み化してストレスなく続けられるようにするべきです。

私の場合は、家事や雑務はできるだけやりたくないし面倒、でもやらなければならないので、こういったことは仕組み化したままにするべきだろうと思っています。

一方で、練習や勉強、ブログなどについては、普段から意識し、できる限りたくさんの時間をかけて行いたいので、仕組み化は最小限にしていきたいと思っています。

つまり、どうでも良い面倒なことは仕組み化で意思力に頼らずにできるようにし、ちゃんとやりたいことは仕組み化に頼らず、しっかり意思力を使い、意思力を育てながらやっていきたいのです。

自己管理、習慣作りのフェーズによって使い分ける

自己管理や習慣作りのフェーズによって使い分けるという方法もありだと思います。

たとえば、毎日の練習や勉強などしっかり続けたいことでも、まだ習慣化できていない段階では、取りかかるのにストレスを感じることがあると思います。やろうと思っているのに、どうしてもやる気になれない、続かない、というケースです。

こういった段階では、仕組み化に頼って意思力を使わずに自己管理、習慣作りができるようになるべきだと思うのです。

しかし、ある程度続くようになったら、徐々にツールを捨て、仕組み化に頼らずにできるようにしていくことも必要だと思います。

そうして仕組みに頼らずに自分だけで自己管理、習慣作りできるようにしていく。アウトソーシングした意思力を再び取り戻していくという考え方です。私は現在、この方法を実践してみているところです。

まとめ

今回書いたことをまとめると、

  • 仕組みで習慣を管理することにはデメリットもあるかもしれない
  • 仕組みで習慣を管理することは意思力をアウトソーシングすること
  • 状況に応じて、仕組み頼りに習慣管理をやめていくことも必要

ということです。

まだ私も実験中の考えなので参考程度にしてほしいですが、もし実践して効果があればぜひ私に教えてください。

また考えに変化があったらブログに書いてみようと思います。

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