こんにちは、日暮里・三河島エリアの整体「ふかや均整院」のふかやです。
当院に来られるお客様には「腰が痛い」という方が少なくありません。また、腰の痛みを訴えていなくても、体を観察させていただくとやはり腰に問題があると思われる方が少なくありません。
腰痛にはさまざまな要因があり、また腰痛を改善するためのアプローチもいろいろな種類があります。
その中でも私が大事だと考えているのが、仙骨で体の重さを適切に支えられるということです。
こちらの動画で紹介している動きは、仙骨で体を支えることの大事さを示すデモンストレーションです(この動き自体はできなくてもいいですし、無理にやろうとすれば腰を痛める可能性がありますので、ご注意ください)。
この動きを見て、腰に不安がある方は「腰に悪そう!」と思われたのではないでしょうか?
しかし、私がこの動きをしているときの実感としては、それほど腰に負担は来ず、腰はむしろ力みがない感覚です。また、腹筋もほどほどにしか使っていません。
なぜこの動きで腰の負担がないのかというと、それが冒頭から述べている「仙骨で体を支える」という体の使い方ができているからです。
そして、腰痛など腰に問題がある方の多くは仙骨ではなく、腰椎(腰の部分の背骨)に負担が来るような姿勢、動きになってしまっていますので、仙骨が使えるようになると腰痛の予防・解消ができる場合があります。
今回は、この体の使い方について説明します。
1章:上半身の重さは腰(腰椎)に集中しやすい
そもそも、上半身の重さは腰(腰椎)に集中しやすいです。
特に、腰椎の4番、5番という背骨の一番下にある部分に負担が来ます。そのため、この部分で椎間板ヘルニアやすべり症、脊柱管狭窄症などの背骨の問題が起こりやすいのです。
特に、加齢や運動不足で筋力が衰え、姿勢が崩れるとこの部分に負担が来ます。
また、筋力はあってもそれ以上の運動をしてしまった場合に痛めてしまうこともあります。
そのため、大事なのは、体の重さの負担がこの部分に集中しないように体を使うことなのです。
冒頭の動画の動きを、腰椎に負担がかかる体の使い方で行おうとすると、腰を守ろうとして体幹全体、特に腹筋がブルブルするほど力んでしまいます。そして、体幹を固めてしまうために、背中を反らすことができず主に膝や首だけで「反り」の動きを出そうとしてしまいます。
このような腰の使い方では、筋力に対して負荷が上回ったときに痛めてしまいます。また、特定の関節に負担が集中し、他の部分も痛めてしまうリスクがあります。
「自分はこんな動きはしないから大丈夫」と思われる方もいるかもしれませんが、この動き自体は一つの指標にすぎません。
大事なのは、このような仙骨の使い方が日常からできていることです。
2章:仙骨で体を支えるためのポイント
とはいは、多くの方は仙骨の存在すら意識したことがなかったのではないかと思います。
そこで、まずは仙骨の位置を確認しましょう。仙骨は以下の図のように、骨盤のど真ん中にあります。そして、背骨の根っこ・土台にあたる部分でもあります。
仙骨は仙腸関節という関節を持っていますが、これは強靭な靭帯でかためられており、ほとんど動かないとされています。そのため、背骨の土台として体の重みをしっかり支える力を持っているのです。
しかし、現代人の多くは、
- 座っている時間が長い
- 肉体労働が少ない
といった生活のために仙骨を締めて使うことを忘れてしまっています。そのため、仙骨で重さを支えず、仙骨からすぐ上にある腰椎で体を支えようとしてしまうのだと思われます。
したがって、腰痛予防・腰痛解消のためには、仙骨をしっかり使えるようになることが大事なのです。
ここでの仙骨を使っている感覚とは「仙骨が締まっている」「仙骨が立っている」ような感覚ですが、いきなりこのような感覚を意識したところで、なかなか仙骨を使えるようにはなりません。
イメージするだけでは、体の使い方はなかなか変わりません。
何より、仙骨が使えるためには、体全体が整っている状態(ニュートラルな状態)になり、体をしっかり繋げて使えるようになる(=連動する)ことが大事なのです。
仙骨が使えなくなっている(=腰椎ばかり使ってしまう)癖がついてしまっている方の場合、我流の筋トレやエクササイズなどだけでは、なかなか体の使い方を変えることはできません。
そのため、体全体を整え、均整にする施術やトレーニングを受ける必要があります。
■剣術師範、整体師(身体均整師)、ライター。セルフケア・トレーニングのオンライン教室運営中。
■池袋周辺で施術・トレーニングを行います。【旧:ふかや均整院】
■現代人の脳・感覚の使い方の偏りや身体性の喪失を回復するために【suisui】という独自のプログラムをオンライン教室中心に運営しています。