モチベーション

【要約】モチベーションをいかに保つか?『モチベーション3.0』から考える

モチベーション3.0からの学び

何かに向かって少しでも努力をしたことがある人なら「いかにしてモチベーションを保てば良いのか」悩んだことがあるのではないでしょうか?

また、仕事やスポーツ、家庭生活などのあらゆる場面で、人に対しても「どうしたらモチベーションを持って取り組んでくれるんだろう?」と悩んだことがあるでしょう。

『モチベーション3.0』という本は、そんな私たちの悩みに答えてくれるとても良い本でした。

私自身、自分のモチベーションを高く維持するために工夫し続けてきた過去(現在も)があるので『モチベーション3.0』は自分ごととしてたくさんのことを学べました。

『モチベーション3.0』を読んで学んだこと、考えたことをまとめました。

1章:人には「タイプX」と「タイプI」がいる

そもそも、人には「タイプX」と「タイプI」がいるそうです。

  • タイプX・・・外発的動機がモチベーションになる人
    「頑張れば稼げるよ」「出世できるよ」などの外発的な報酬で頑張れるタイプ
  • タイプI・・・内発的動機がモチベーションになる人
    有能感や自律性、関係性という内発的な動機が報酬となり、頑張れるタイプ

そして、人はみな本来「タイプI」であり、成長過程のどこかでタイプX的になる。

しかし、タイプX的な頑張り方では成果が得られない時代になってきているため、タイプI的なモチベーションを維持する方法を見つけることが大事である、と著者は説きます。

なぜタイプX的な頑張り方では成果が得られないのか。

それは、社会の構造が、一つの仕事、一つの会社で頑張り続けることで出世や昇給が得られる、という構造から変わってしまったからです。

一つの仕事、一つの会社で頑張り続ければ報われる、という構造の社会では、タイプX的な行動や、そのOSである「モチベーション2.0」が機能します。

しかし、変化が激しい今の時代、一つの仕事、一つの会社で頑張り続ければ報われると信じられるような環境にいる人は少ないですし、多くの人が、頑張り続けても報われない。評価されない。出世や昇給は約束されていないということに気づいてしまいました。

このような社会では、これから説明する「モチベーション3.0」、そしてタイプI的な行動でなければ、モチベーションを維持して生きることは難しいのだそうです。

2章:モチベーション3.0と3つの条件

タイプIが持つモチベーション3.0とは、これからの社会を支える「OS」です。

「出世」「昇給」のような外発的な報酬よりも「自分で仕事をコントロールできている」「仕事に対して熟達しようと思えている」「より高い目的と結びつけて頑張れている」ということ(内発的動機)がモチベーションになり、仕事や生活に打ち込むことができる。

それがモチベーション3.0の考え方です。

そして、モチベーション3.0を持つ人は、モチベーション2.0を持つ人よりも高い成果を出すことができるそうです。

では、どうしたらそんな人間になれるのか?どうしたら周りの人をモチベーション3.0的な考え方にできるのか?

それを知るためには、これから紹介する3つの条件を知ることが大事です。

条件①自律性

モチベーション3.0を支える条件の1つは「自律性」、つまり自分で自分をコントロールできることです。

具体的には、以下の「4つのT」について自由であると、モチベーションが生まれると言います。

  • 課題(Task)
  • 時間(Time)
  • 手法(Technic)
  • チーム(Team)

あなた自身や職場の人の場合はどうでしょうか?

フリーランスの場合は、基本的にこれらについて自律的です。しかし、会社員の場合はそうではないことが多いでしょう。自分で自分の課題や時間の使い方、解決手法やチームを選べるわけではない人の方が多いはずです。

しかし、だからと言って諦めるのではなく、制限された状況の中でいかにして「自律性」を獲得するか、獲得させるかを考えることが大事だと思います。

たとえば、社員のそれぞれが自分の判断と責任で、ある程度裁量的に「4つのT」を選べる、、など。

自律性については、私自身の経験上も本当にモチベーションの基盤になると感じます。私の場合は特に、人のコントロール下に置かれると、生産性が3分の1くらいになると思います。笑

条件②マスタリー(熟達)

マスタリー(熟達)とは、活動すること自体が報酬になるということです。

活動し、そのことに習熟することが楽しい。それはスポーツや武道に近い考え方だと思いますが、マスタリー(熟達)を仕事にも取り入れたければ、工夫が必要だと思います。

では、どうしたら「活動自体が報酬になる」状態になるのか?

そのためには「フロー」という状態に入ることが大事なのだそうです。

フローとは、活動する中で課題をクリアし、そのことに熟達していくことに没頭しているような状態のことです。スポーツ選手が練習や試合中に、無心になってそのことに集中しているような状態のことです。

この「フロー」という状態は、何らかの報酬(お金や試合での勝ち負けなど)がなくても、行為自体が報酬になっているため高いパフォーマンスや継続的な努力に繋がります。

フロー状態に入るためには、

  • 明確な目標を設定すること
  • 頑張れば達成できる程度の「できること」をやること
  • 即座にフィードバッグが得られること

が大事です。この考え方は自分自身の仕事を工夫する上でも使えますし、職場の部下や一緒に働く人のマスタリー(熟達)を設計する上でも使えますね。

『モチベーション3.0』では「フローは魂の酸素」とまで書かれています。

マスタリー(熟達)やフローについては、私にとってもとても大事なことだと思ったので、今後別記事で詳しく書いてみたいと思います。

条件③目的

さらに、活動を「より大きな目的」に結びつけることができる人は、より多くのことを達成できるそうです。

「目的」というのは、ざっくり言うと「〇〇のために!」ということです。

この「〇〇のために」が個人的なことより、より大きな、高邁な目的であるほどモチベーションの源泉になるそうです。

これは3つの中でも一番難しいことではないかと思いました。

自分の「人生の目的」は常に見つけようと努力していますが、そう簡単には明確にならないからです。

そのため「目的」については、長期的なスパンで考えて見つけていくようにし、人のモチベーション管理をするときも、すぐに見つけさせようとしないことが大事なのではないでしょうか。

モチベーション3.0的な生き方のために

モチベーション3.0の考え方は、覚えるだけでは意味がありません。

覚えた上で、自分や周りの人が実践できるようにする必要があります。そのための方法についても、とても分かりやすく紹介されていました。

私が「これは取り入れられそう!」と思ったものを簡単に紹介します。

大きな問いかけをする

「大きな問いかけ」とは「私の人生を一言で表すと・・・?」という問いかけです。

自分に大きな問いかけをしてみることで、自分の人生の目的を明確にできます。

アメリカの女性国会議員の草分けであるクレア・ブース・ルースは以下のように言ったそうです。

「偉大な人物は、一文で記述できる仕事を残しているのです。

Byクレア・ブース・ルース

小さな問いかけをする

「小さな問いかけ」とは、モチベーションを維持するために、日々行う問いかけのことです。

「昨日より今日は進歩したか?」と自分に問いかけるのです。

これがモチベーション維持になり、絶え間ない成長のトリガーになります。

サグマイスターを持つ

「サグマイスター」とは、デザイナーのステファン・サグマイスターが行っている習慣のことで、7年に1度、1年間の休暇を取って旅に出たり、新しい土地で暮らしたりすることです。

1年休暇を取ることなんて「大丈夫か?」と思ってしまいますが、彼はこの1年間の休暇の間に生み出したアイディアが、その後の7年間の収入を生み出すと言っているそうです。

フリーランスならできなくはない方法なので、一考の余地はある気がします。。

自分で自分の勤務評定をする

勤務評定って、やられる側からすればとても嫌じゃないですか?

しかし『モチベーション3.0』で紹介されているのは、勤務評定を「自分で」行う方法です。自分で自分の行動を振り返り定めた目標をどのくらい達成できているのか評定する。こんな習慣を毎週、もしくは毎月行うことで、モチベーションを生み出すことができます。

限界的練習

「限界的練習」とは、強い目的意識を持って絶えず成長、レベルアップできるように考えられた練習のことです。

漠然とした練習、ただの集中した練習とは違い、常に自分をコンフォートゾーンの「少し外側」に追い出して練習することです。

これは私自身、実際に自分の練習の中に取り入れていることです。

詳しくは以下の記事に書いています。ぜひご覧になってください。

限界的練習で一気に上達する
「限界的練習」の方法を取り入れれば練習の質が飛躍的に向上するのではないか私はこれまで12年ほど武道を続けてきて、いかに強い目的意識を持って練習をしていくべきか、ということは身にしみて分かっていたつもりでした。...

20%ルール

20%ルールとは、Googleなどの一部の企業で取り入れられているルールで「勤務時間のうち20%の時間を、与えられた仕事ではなく、自分が取り組みたいことのために使う」というものです。

週5日勤務の場合は、そのうち1日は好きなことに使って良いということですね。

もちろん、20%の時間は生産的なことに使うべきですが、20%の時間は自分の興味のままに行動できるとしたら、確かにモチベーションの源泉になりますよね。

しかも、このような創造的な時間を持つことはイノベーションの源泉にもなるそうで、Googleでは、Gmailなどのたくさんのアプリケーションが、この20%の時間から生み出されたそうです。

まとめ

フリーランスとして働いていると、仕事に対するモチベーションも、将来のための「自分だけのプロジェクト」の遂行にも常にモチベーションが求められます。

誰からも管理されないということは「すべて自分で管理しなければならない」という難しさもあるということです。

そのため、自分のモチベーション管理には本当に敏感になっています。そんな私にとって、モチベーションの原理について詳しく書かれたこの本はとても役立つものでした。

この本から学んだことも、自分の活動の中に取り入れて行こうと思います。

ABOUT ME
FT
福岡出身。学問と古武道。