「独学でコーチングを学びたい」
「コーチングの基礎知識を網羅的に得たい」
と思った時、私のおすすめの方法は、まずは5冊〜10冊程度のコーチング本を読むことです。
複数の本を合わせて読むことで、コーチングの基礎知識を網羅的に得ることができると思います。
ただし、その時に大事なのが「自分のレベルにあった本」を選ぶことです。
コーチング本の中には、コーチングの先生(コーチを育てる人)が読むような専門的なものもあり、そのような内容は初心者や、ただ「実践したい」「スキルを身につけたい」という人には会わない場合もあります。
そこでこの記事では、コーチングが学べる本について、
- コーチングについてまったく知らない人(初心者)
- コーチングセッションや研修を受けて、コーチングについてある程度学んだ人(中級者)
に向けておすすめの本をまとめました。
興味が出た本はぜひ手に取って読んでみてください。
一番最初に読むべき『コーチングの基本』
『コーチングの基本』は、コーチングの基礎知識について網羅的に書かれたテキストで、コーチングについて学びたい人は最初に読むべき本です。
※私が読んだのは旧版なのですが、つい最近(2019年1月)になって新版が出たようです。
『コーチングの基本』では、
- コーチングの考え方
- コーチングマインド(コーチングする人が持っておくべきマインド、姿勢)
- コーチングの具体的な手法
- コーチングの実践例
などが詳しく、とても分かりやすく書かれています。
特に私が読んだ時は、コーチングが実際のシチュエーション、会話の中でどのように使われるのか、具体例と共に説明されていたので、イメージが湧いてとても勉強になりました。
コーチングについて知りたいという人に1冊だけすすめるとしたら、まずこの本をおすすめします。
コーチングの基本的な考え方については、以下の記事でも解説しています。
物語からコーチングのエッセンスが学べる『ザ・コーチ』
あなたは「目的」「ゴール」「目標」「ビジョン」の違いが分かりますか?
これは、実際にこの本の中で出てくる問いかけなのですが、これに答えられないのなら『ザ・コーチ』を読むと良いかもしれません。
実は、私がコーチングについて学ぼうと思って最初に手に取ったのが『ザ・コーチー最高の自分に気づく本ー』というこの本です。
この本は、営業マンの主人公が公園で出会ったコーチからコーチングを受け、その中で自分の夢を見つけ、実現していく物語です。
中高生でも読めるような平易な文章で書かれており、数時間程度で読み終わるような文量です。しかし、コーチングのエッセンスが詰まっているため、これを読むだけでも、目標達成のために身につけるべき考え方が身につきます。
コーチングを勉強したい人というより、コーチングの考え方を身につけて成長したい、目標達成したいという人におすすめの本です。
より実践的なコーチングの知識が学べる『コーチング・バイブル』
『コーチング・バイブル』は、大手コーチ養成機関の一つであるCTIのコーチングの手法、体系が詳しくまとまっているコーチングのテキストです。
最初に紹介した『コーチングの基本』が、非常にベーシックなコーチングの体系を紹介していたのに対し、『コーチング・バイブル』は「CTIのコーチング」の体系について詳しく解説されているイメージです。
ここまで紹介した他の本を読んでみて「もっと他の手法や考え方も知りたい」と思った人におすすめの本です。
コーチングの「承認」の技術について詳しく学べる『ほめる技術』
ここまでコーチングの基礎知識が学べる本を紹介しましたが、次に紹介する『ほめる技術』は、コーチングの中でとても大事にされる考え方の一つである「承認」の技術について解説された本です。
「承認」とは「あなたのことをよく見ています」「あなたの話をちゃんと聞いていますよ」という、相手のことを認めてあげるスキル・姿勢のことです。
コーチングでは、ただ人をほめるのではなく、相手のことを「承認」してあげることがとても大事に考えられており、承認することが相手に活力を与え、行動させることに繋がるのです。
『ほめる技術』では、その「承認」の技術についてとても詳しく、分かりやすく書かれています。
コーチングの基礎を勉強した人にはもちろんのこと、コーチングについて知らない人でも、この本はとても勉強になるはずです。
詳しくは、以下の記事でも解説しています。
コーチングの質問の技術を学べる『すべては「前向き質問」でうまくいく』
コーチングで重要とされる技術には、承認以外にも「質問」があります。
コーチングは、クライアントとの対話の中で、質問によって相手に気づきを与えて行動に促すものだからです。
その「質問」の技術や考え方について、とても勉強になったのが『すべては「前向き質問」でうまくいく』という本です。
この本では「クエスチョンシンキング(質問思考)」という質問をベースに考えを進める思考法について解説されています。
質問によって行動を変えていくという考え方にフォーカスして書かれているため、コーチングを学ぶためにはもちろん、自分で自分のことをセルフコーチングして成長させたいという人にも、とても役立つ内容です。
詳しくは以下の記事でも解説しています。
セルフコーチングに役立つ『セルフトークマネジメント』
コーチングを学びたいという人に中には、他人に対してコーチングを使いたいというだけでなく、コーチングの考え方を身につけて自分の成長のために役立てたいという人もいらっしゃると思います。
私も、コーチングを学び始めた時、半分は自分のために学んでいました。
そんな方におすすめなのが『セルフトーク・マネジメントのすすめ』という本です。
この本はコーチ・エィの鈴木義幸さんが著者で、内容はコーチングの考え方に近いものです。しかし、人との関わり方というよりも、自分のアタマ・心の中で使っている言葉を意識し、それを変えることによって行動を変える、という手法を解説しています。
つまり、自分で自分の行動を変えるセルフコーチングに非常に役立つ本なのです。
私は、この本に書いてあることを徹底的に実行することができれば、本当に行動、生き方が変わるのではないかと思います。そのくらい有効な方法です。
特にスポーツや武道をやっている人は、理解・実践しやすいものだと思います。
詳しくは以下の記事でも解説しています。
コーチングマインドの現場での活用法が分かる『コーチングとは信じること』
私がコーチングを受けているコーチから、おすすめしてもらったのが、ラグビー日本代表の元コーチだったエディ・ジョーンズの本です。
そして、その中でもコーチングの勉強になったのが『ラグビー日本代表ヘッドコーチ エディー・ジョーンズとの対話ーコーチングとは「信じること」』です。
コーチングでは「クライアントの中に答えがある」ことを信じ切ることが大事で、これがコーチングマインド(コーチが持っていなければならない姿勢)の一つとされています。
エディ・ジョーンズはスポーツコーチングの世界の人ではありますが、タイトルにある通り、選手を心から信じているからこそ、最大のパフォーマンスを引き出すことができるようです。
これはまさに、コーチングマインドではないでしょうか。
スポーツコーチングという少し異なる視点からですが、コーチングマインドという本質的な部分を学ぶことができる本ですので、ぜひ読んでみてください。
まとめ
私がこれまでにコーチングを勉強するために読んだ本の中から、厳選したものを紹介しました。
最後にお伝えしたいことは、コーチングの手法を本当に自分の血肉にしたいのであれば、実際にコーチングを受けてみる、もしくはコーチングスクールに入って勉強することをおすすめします。
なぜなら、コーチングはあくまで実践の技術なので、やはり本を読むだけでは満足いく程の技術を身につけることが難しいからです。
コーチングを受けると、実際にどのようにセッションが進められ、自分の考えがどのように変わっていくのか実感することができるため、本当に勉強になります。
さらに、技術を本格的に学びたいのであればコーチングスクールで、実践しながら学ぶことが一番の近道です。
私もコーチングスクールで実践してみて、コーチングを「知っているだけ」の状態から「使える状態」へ成長することができました。それに、自分のコーチとしての強み、才能を見つけることもできました。
まずは本を読んでみて、それからさらに深めたい場合は、上記の選択肢も検討してみてくださいね。
■剣術師範、整体師(身体均整師)、ライター。セルフケア・トレーニングのオンライン教室運営中。
■池袋周辺で施術・トレーニングを行います。【旧:ふかや均整院】
■現代人の脳・感覚の使い方の偏りや身体性の喪失を回復するために【suisui】という独自のプログラムをオンライン教室中心に運営しています。