こんにちは、ふかや均整院の院長深谷です。
当院には、さまざまな心身の不調をお持ちの方がいらっしゃいます。
その体の不調の出方は千差万別であり、対処法もさまざまなものが世に出回っているため「結局何をしたらいいのかわからない」という方が多い印象です。
そして、いろいろと手を出してはやめて、他の方法へと鞍替えするため、結局よくならないというケースも多く見受けられます。
そのような方に、シンプルに考えていただきたいことがあります。
それは、理想的な体の在り方は一つだけだという考え方です。
もちろん実際には体格、体系、筋肉量、長年の不調によってもう戻らない部分（骨の変形など）などから、理想的な体の状態も個人差はあらわれます。
しかし、人間が持つ本来の体の機能は、基本的には誰でも同じです。
また、体のバランスは、子供のころは誰もが整っていました。
身体の構造上「どのような人もだいたいこのようなバランスになる」というニュートラルな状態があります。
今の不調を改善して健康的な体にしていくためには、単にこのニュートラルな体の状態に近づけることができればいい、と考えるとシンプルになります。
ニュートラルな体の状態とは
私の考えるニュートラルな体の状態とは、
- 何も意識していないときに、身体の構造上適切な姿勢になることができる
- 何も意識せずに動いたときに、身体の構造上適切な体の使い方ができる
というような状態です。
逆に、多くの大人は適切な姿勢も動きもできなくなっていくことが多いようです。
適切な立位姿勢
たとえば、普通に直立したときに、重心が左右の足のどちらか一方に偏る、踵やつま先に重心が寄る、軸が崩れているため不安定になり、脚、尻、背中などの筋肉を強く緊張させている、といった方がたくさんいらっしゃいます。
座り姿勢でも同様です。
姿勢の例でいえば、前後左右の重心の偏りがなく、重心線と自分の身体の軸が一致しているのが適切な姿勢です。そして、最小限の力で姿勢を維持できるのが正しい姿勢であり、緊張が強いのは骨格が崩れているからです。
参考▶【正しい姿勢で立つ方法】疲れない・こらない・不調を防ぐ8つのポイント
参考▶【骨盤を立てた正しい座り方とは】疲れない4つのポイントを詳しく解説
適切な動き
また、バンザイするように手を挙上する動きをするときも、肩甲骨や鎖骨の動きが悪いために肩関節に負荷をかけすぎている場合が多くあります。このような方は、肩を痛めやすいです。
たとえば、洗濯物を干したり、高いところにあるモノを取ろうとしたときに肩が痛むような場合、このような間違った動きをしてしまっている可能性があります。
このように、日常生活でよくやるような単純動作でも、適切な体の使い方ができていない場合があるわけです。
手を挙上するという動作でいうと、上腕が地面と水平な角度に近づくにしたがって、自然に肩甲骨が動かなければなりません。
身体の構造上、上腕骨が45度以上の角度に上がるときには、上腕骨（肩関節の動き）と肩甲骨の挙上角度は2：1になるようになっています（肩甲上腕リズム）。
多少の個人差はあるとしても、このように人間の身体には、構造上適切な動きがあるのです。
そして、この構造上適切な動きや姿勢から外れたことを繰り返すと、関節や筋肉に異常な負担が積み重なり、痛めたり怪我をしたりしてしまうのです。
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普通の生活をしているだけでニュートラルな身体から歪んでいく
私がこのブログ内で繰り返しいっていることですが、現代の生活では普通に日常生活をしているだけで、ニュートラルな身体から歪んでいきます。
人類は自然の中で多様な動きをしながら進化し、活動が複雑になるのにあわせて身体の構造も変わっていきました。そのため、多様な活動、複雑な活動ができる身体の構造になってきています。
しかし、文明の発達によって、特にここ数千年、数百年、数十年の間に生活様式が大きく変わりました。
狩猟採集から農耕へ、産業資本主義による労働者の誕生や都市化の進展、IT化・デジタル化によるオフィスワーカーの急増、デジタル中心の消費生活、、
このような生活や仕事の変化に、人間の身体の進化はまったく追いついていません。数百万年かけて進化したヒト時代の身体がまだ根強く残っています。
この進化で獲得した身体の構造と、生活様式とのギャップによって、現代人は身体が歪みやすいのです。
参考▶【体が歪むのはなぜ？】生活全般にある原因と具体的な4つの対処法
ニュートラルな身体になるためには
歪んだ身体からニュートラルな、理想的な身体の状態になるためには、生活を少しずつ変えていく必要があります。
- 同じ姿勢を続けない、姿勢を少しずつ変える
- 同じ動きを続けない、いろいろな動きを取り入れる
- いろいろな運動、スポーツをする
- しっかり睡眠時間を確保する
- 睡眠時にできるだけ全身を伸ばして寝る
- 湯船にゆっくり入って体をゆるませる
忙しい生活の中で実践できることは限られているかもしれません。しかし少しずつ変えていくことが、将来の健康のために投資になります。
また、正しい姿勢や動きを知っておくことも大事です。
このブログやInstagramの投稿の中で紹介していますので、参考にしてみてください。
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また、当院では正しい姿勢や動きを身に着けるためのパーソナルトレーニングを行っています。
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